欧州で衛星放送を受信する(2)
設置が済んだら、次はアンテナ調整である。
目的の放送衛星にきっちりとアンテナを向けないと受信できないのである。
私が選んだのは、Astra1Gというこっちではもっともメジャーな(と思われる)衛星である。ドイツでブンデスリーガ(※ドイツサッカーリーグ)やヨーロッパ・チャンピオンズリーグの試合を見たい場合には、まずPremiere(プレミエレ)と契約しなければならない。このPremiereの放送を流しているのがこのAstra1Gなどの東経19.2度に飛んでいる衛星である。実は私の場合、Premiereとは衛星放送ではなく、ケーブルTV経由での契約をしているので、衛星は関係ないのだが、とりあえずそいつに向けることにしたのである。
ちなみにヨーロッパには、これだけの放送衛星がある。
位置(東経)が同じところに複数衛星の名前が書かれているところがあるが、この場合はその方角にアンテナを向ければ、(基本的には)そのすべての衛星から電波を受信することが可能である。東経19.2度には5つも飛んでいる。お得である。
基本的なお話になるが、放送衛星というのは赤道上の上空何千キロという位置を地球の自転と同じ速度で移動している。私たちも同じく地球上で自転しているので、固定地点(例えば自宅)から見た衛星の位置というのは同じである(※厳密には完全に同じではないらしいが)。なのでアンテナの向きを固定することが出来る。ヨーロッパは北半球なので、アンテナを向ける方向は南になる。つまり南側にアンテナを向けることが出来ない場合は、衛星放送受信は無理なのだ。また大きな建物とかがアンテナの方向をさえぎる場合も受信できない。
アンテナを向ける方向を決めるのに非常に役にたったサイトが、
Lat - Long Finder: This page helps you find Latitude and Longitude
である。(英語)
左側の選択肢から、向けたい衛星を選択し、右の「Centre the map around」に場所(私の場合は Dresden Germany)を入力し、Go!ボタンを押すと、アンテナの向き、仰角などが表示される。
方位磁石を用意し、アンテナをその方向に向け、仰角も合わせ(※仰角はアンテナの根元のところで調整できるようになってることが多い)、チューナーをON。すると一撃でアンテナ調整OKであった。いろんなサイトを見る限り、アンテナの向き調整は微妙で難しい様なことが書かれていることが多いが、全然そんなことなかったのである。楽勝であった。
あとはチューナの説明書に沿ってチャンネルを登録していく。当然自動登録である。この登録に20分くらいかかる。なぜかというと、チャンネルが全部で1000を超える、からである。
そして登録完了。
確認すると、半分以上が有料チャンネルでスクランブルがかかっている。前述のPremiereも同様。日本のWOW WOWみたいに、モザイクがかかって見えない、というのではなく、全く映らない。
ただし、それでも1000の半分程度である。裏を返せば、500ほど無料で見れるチャンネルがある、ということである。これは日本で「衛星放送=(だいたいは)有料」の図式に慣れてしまっている私たちにとって驚異的である。
放送も多岐にわたる。ドイツはもちろん、スペイン、イタリア、フランスをはじめとするヨーロッパの放送はもちろん、アフリカ、中東、南米などの放送も見ることが可能である。ニュースとかではよく名前を聞くが、実際にはあまり見たことが無い、かの中東「アル・ジャジーラ」なんかも見ることが可能である。
さらに味を占めた私は複数衛星の受信にトライした。複数衛星を受信するのにもっとも手っ取り早いのが、モノブロック、という変わった形のLNBを使う方法である。昨日紹介したページの右に写真が載っていたのである。
次に狙いを定めたのが、東経13度のところに飛んでいるHotBird6/7/8という衛星である。この衛星では、ヨーロッパで唯一日本語放送をしているJSTVという局の放送を担当している。
しかし、なぜかDresdenではモノブロックが売られておらず、仕方なくドイツのeBayで購入した。送料とあわせて18ユーロくらい。
その後、調整に少し手間取ったが、結局は受信に成功。今は約1000チャンネルを無料で視聴できるようになったのである。
ちなみにJSTVもスクランブル対象であるが、NHK国際放送の部分はスクランブルがかからないので無料で視聴可能である。
以上、ヨーロッパに在住の方々に是非参考にしていただきたい。
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